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"手紙" 感想.

東野圭吾サン原作の「手紙」がテレビ東京で2時間ドラマとして放送されました。原作は賞を受賞し、2006年には映画化もされた偉大なお話。お恥ずかしながら私もつい最近やっと読み切ることができました。

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主演は亀梨和也サン。そしてその兄役に佐藤隆太サン。脇にもたくさんの豪華な俳優さんたちが揃っていてかなり力が入っていたことを感じました。

 

総合的に私はとても好きでした。全てを2時間に入れ込むことは不可能だと思ってはいたので脚本にも文句はありません。むしろよくまとめてくれたなという印象。犯罪者の弟というレッテルを貼られて生きていく主人公の姿や、彼に襲いかかるいくつもの悲劇は全て原作通りです。前半の絶え間ない攻撃や救いようのない展開も原作通り。ただただ悲しく苦しいお話であることは確かです。むしろ原作の方が苦しいくらいです。でも、その苦しみの中にも温かい人はいて。どんなに苦しいことがあっても生きていかなきゃいけないんです。
彼はバイトをすることだって歌を歌うことだって好きな子と一緒にいることだって出来なかったことはあったけど、結果的に良い奥さんと出会えて、可愛い娘ももらえた。家族が出来ても悲劇から逃れられることは出来なかったけど彼は彼なりの決断をして、彼の人生を生きていくことを決めた。
唯一の家族と縁を切ることを決めた彼が冷たい人間であったかなんて問うまでもない。それでも、直接話をしにいかなくても、会える日まで待ちはしなくとも、自分の姿を見せに舞台に立った。これは紛れもない愛の証拠であると、私は思います。

 

正直バンドのお話と寺尾という男が私は大好きなので入れて欲しかったという気持ちは残っていますが、仕方がない。最初の彼女、朝美にも、もっと我が強く主人公を真面目に愛していたということもドラマでは伝わって来なくて残念だったというのはありますが、これも仕方がない。結果は同じですからね…。

 

キャストのみなさん、本当に素晴らしかったと思います!全員の演技がすごくて、誰も引けを取らない2時間は本当に豪華で、短く感じました!

今回初めて見た方は是非、原作も手にとってみてください!!!!

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