犯罪者 / 太田愛
2012年に初めて発表した長編ミステリー小説。元々は脚本家一筋でしたが、学生時代から小説は書いていて、このお話がついに彼女のデビューを飾ることになったそうです。脚本家としての彼女の活躍は本当に素晴らしいです。脚本家としてのデビューは今でも面白かったと評判の高い、「ウルトラマンティガ」。他にもテレビ朝日系人気刑事ドラマ、「相棒」の脚本を手掛けており、たくさんの面白いお話を世に創り出してくれています。
今現在彼女が発表している小説は3冊で、この「犯罪者」に出てくるメインのキャラクターたちが他2冊でも登場しているそうです。私もこれから読みます…!2冊目にあたる「幻夏」はもう手元にあるので今からワクワクしています。
白昼の駅前広場で4人が殺害される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されたが、ただひとり助かった青年・修司は再び襲撃を受ける。修司は刑事の相馬と、その友人・鑓水と暗殺者に追われながら事件の真相を追う。
(公式様から引用)
一見単純なミステリー小説ですが、お話が進んでいくうちにたくさんのとんでもないことが起こり、今までにはない圧倒的スケールの推理小説であると納得させられます。お話としてはとても長いですが、一切無駄はなく、丁寧に描かれているキャラクター1人1人の視点や物語も重要になってきます。
文庫版の解説にもあるように、とても映像化しやすいようなお話、構図ではあるのかなと思いました。メイン3人は特にキャラ立ちしていて、みんないいところがあったりして…この3人についてだけでも誰かと話したくなります。「ねぇあんたは誰がいい?!」みたいな。笑
どうせ無理だろうけど、映画化してほしい。。と考えたら最後、自分なりのイメージで俳優サン当ててみました!!でもやっぱりメイン3人は難しくて、納得はできていませんが、候補を出してみました…!!
真崎 - 堤真一サン (ちょっと歳が上すぎるのはわかってるんですが…!ピタリとハマったのです。)
中迫 - 神保悟志サン (この方も…。)
杉田 - 田中哲二サン (この方も…。)
磯部 - 國村隼サン
服部 - 高橋一生サン
滝川 - ディーンフジオカサン
亜蓮 - 平祐奈サン (少しチャラめな役にも挑戦してみてほしいので。)
平山 - 佐藤二郎サン (たまにはコメディーから抜け出して少し怖い役を演じて欲しかったのです。)
山科 - 趣里サン (強く生きる母親役を是非…!)
鳥山 - 太賀サン
小田嶋 - 新井浩史サン
碧子 - 市川実日子サン (頼りになる妹役。真面目な役もまた演じてほしいので。)
朋美 - 内田有紀サン
俊 - 瀬戸康史サン
奈津 - 夏帆サン
どうでしょう…??個人的にはかなり満足しています。笑
ここからはネタバレですが、最後にあのお金を拾った女性が山科さんだったことには本当に驚きました。びっくりしすぎて声も出ませんでした。すごい。なるほど。隅から隅まで出来上がっているな、と感動しました。
人生において全てのことに意味がないわけなんてなくて、加えてそう思い通りには進まない。なんども予想外のことは起きるけれど、1つ1つを乗り越えていくことによって何かを必ず得られるんだと、私は感じました。