アヒルと鴨のコインロッカー / 伊坂幸太郎

伊坂サンのお話にはよく理屈っぽくて雑学王的なキャラクターが出てくるようだ。私自身とてもひねくれていて物事を斜めからみている意識はあるので、とても共感出来る。それに加えて人を丸め込むような膨大な知識に憧れながら、新しいことを学べているようにも思う。

今回の作品ではブータン人がキーパーソンとして登場しているが、ブータンという国についての説明や豆知識が詰まっている。なんだか私今ブータンについてめちゃめちゃ詳しい気がしてしまっているほどに。笑

 

ストーリーもとても面白く、やっぱり最後はびっくりもした。コミカルな会話も多くて読みやすいし、場面が頭に浮かびやすい。出てくるキャラクターはとても個性的だけど、中には成長を見せる人物もたくさんいたりして私も彼らの "物語" をまじかでみていたように感じる。

 

お話としては十分苦しくて許しがたくて "死" が描かれていたりするのに全体が真っ暗にならないところが素晴らしい。虐待とか病気とか人種差別とかを詰め込むことはお涙頂戴のためではない。もっとそれぞれの人たちの人生、"物語" にフォーカスしていて、悲しいのに、涙が出ない、のはすごいことだと思う。感情移入をさせすぎない。あくまでこれは彼らの "物語" なんだ、と納得させられる。

 

伊坂サンすごい。次は "砂漠" を読んでみようかと思いま~す。

 

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