boy meets girl

hope to be free

あとは野となれ大和撫子 / 宮内悠介

正直何故これを読みたいと思っていたかは忘れた。もしかしたら女性が活躍する小説紹介みたいので見つけたからかも。Anyway, 宮内さんの小説は今回が初めまして。それから、日本ではなく外国、言ってしまえば架空の国が舞台で登場人物の名前が横文字、なお話は初めてに近いかもしれない。

 

中央アジアのアラルスタン。ソビエト時代の末期に建てられた沙漠の小国だ。この国では、初代大統領が側室を囲っていた後宮(ハレム)を将来有望な女性たちの高等教育の場に変え、様々な理由で居場所を無くした少女たちが、政治家や外交官を目指して日夜勉学に励んでいた。日本人少女ナツキは両親を紛争で失い、ここに身を寄せる者の一人。後宮の若い衆のリーダーであるアイシャ、姉と慕う面倒見の良いジャミラとともに気楽な日々を送っていたが、現大統領が暗殺され、事態は一変する。国の危機にもかかわらず中枢を担っていた男たちは逃亡し、残されたのは後宮の少女のみ。彼女たちはこの国を――自分たちの居場所を守るため、自ら臨時政府を立ち上げ、「国家をやってみる」べく奮闘するが……!?
内紛、外交、宗教対立、テロに陰謀、環境破壊と問題は山積み。
それでも、つらい今日を笑い飛ばして、明日へ進み続ける彼女たちが最後に摑み取るものとは――?

(公式様から引用)

 

上記で言っているように、内紛、外交、宗教対立、テロに陰謀、環境破壊のように実際にも起こっているような問題に立ち向かう樣を描いたお話も初めて。出だしの数ページは割とキツかったのが本音。世界観に着いていけてないうちに難しいことを説明されて"?"が連続。でもナツキ・アイシャ・ジャミラ後宮での昔話くらいからなんとなく分かってきた。

 

キャラクターみんなの抱えているものが大きすぎて、私はどれだけ恵まれた環境で生きてきたのかと思い知らされる。ジャミラの偽りの笑顔。アイシャの強さ。ナツキの危うさ。親友3人組の絆。"大柄"と"眼鏡"の愛。ジーラのコンプレックス。加えて、イーゴリの過去。ナジャフの愛。ウズマの真意。

 

壮絶だった。とても。エンディングもとっても私好みだし、宮内サンと私相性いいかもしれない。他の作品も気になってきた。でも内心あの日本人観光客?は必要なのかしらとは思う。

それから、読み終わった後に小説を読んでいたというよりは映画を見終わった気分になった。なぜこの作品が映画化されていないのかがさっぱり分からない。(ロケとキャストを集めんので大変か?)

 

とにかくこのお話を100%理解できれてない自分の未熟さが本当に恥ずかしいし悔しい。絶対もっと面白い。私が今回面白いと思った2倍は面白い。うう〜。オススメして回りたいけどこの魅力を受け止めきれていない自分がトリガーで出来ない…。あと3年後くらいには分かるかな。。

ちゃんと勉強して、教養を身につけてからまた読み返す。絶対。

(ノミネートだけでなぜ受賞出来なかったのか不思議で堪らない)

 

 

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