桐島、部活やめるってよ / 朝井リョウ
朝井リョウサンの作品は前から気になっていてどれから手をつけようか悩んだけれど、やはりここは有名どころでこの本を。
田舎の県立高校。バレー部の頼れるキャプテン・桐島が、理由も告げずに突然部活をやめた。そこから、周囲の高校生たちの学校生活に小さな波紋が広がっていく。バレー部の補欠・風助、ブラスバンド部・亜矢、映画部・涼也、ソフト部・実果、野球部ユーレイ部員・宏樹。部活も校内での立場も全く違う5人それぞれに起こった変化とは…?瑞々しい筆致で描かれる、17歳のリアルな青春群像。第22回小説すばる新人賞受賞作。
(公式様より引用)
高校生たちの色んな事情と本音を短編集のようにまとめた構成。嫌いなわけではないしむしろ読みやすい。けどやっぱり物足りない。
全体的な感想を一言で言うと、残念。若い男性作家さんでここまで有名で売れてて…って思ってたから期待しずぎてたのかもしれない。
今の時代の複雑な高校生の想いを書きたかったのだろうけど、私はやっぱりひねくれ者の現役高校生で、しかもずっと外国で生活して外国の学校に通って外国人の友達といるから。全然気持ちも分かんないし、なんかありきたりだし、キャラクターがみんな嫌い。魅力的なキャラクターがいない。
ただ感傷的になって悲劇のヒロインぶった高校生たちがいるだけ。これだけで賞が獲れるならみんな獲ってるのに、なんて思ってしまうほど。
自分のお父さんと再婚した新しいお母さんの子供が亡くなってしまい、新しいお母さんと2人暮らし。自分を亡くなってしまった子供だとおかしくなって勘違いしてしまったお母さんとのお話。さっきまでは割とくだらない片思いとか部活動のお話だったのに急に重い。軽く解決したように終わったけど全然納得はいかない。ちゃんと精神科に一緒に通った方が良い。っていうか高校生のリアルな心情を短編形式で書いておいて急にここだけテーマが違くて全然違う色を感じた。
なんだかちゃんと語ってしまったけどもうこの作家サンは読まないかもしれない。「嫌いだ」「私とは合わない」と言うには3冊は読むべきだと思うけれどちょっとの例外もある。。だって読む気にならない。。ごめんなさい。。