boy meets girl

hope to be free

"ゼロ 一攫千金ゲーム" 感想.

平成最後の夏クールドラマに、ゴールデン初主演・加藤シゲアキ率いる若手男性俳優多数出演の命をかけたゲームがついに幕を下ろした。
確か情報が公開されたのは6月上旬。
何度WSを見ても新聞を見ても信じられなくてドギマギした数日間。
やっとその幸せを理解して舞い上がった数日間。
悲しみと不安に浸った数週間。
それら全部を乗り越えて始まった第1話、7月15日。幸せだったな。

 

ゴールデンドラマの主演ってすごいんです。
1時間、ほぼずっと画面に映ってて、話してて、動いてる。いろんな表情が現れて、いろんな人と争って。自分の好きな人が、いつもと違う人になって1時間私をトリコにしてる。
正直もう私が応援している人たちが "主演" としてドラマに出ることはないだろうと思っていた。ドラマに主演って別にそんなすごいもんでもないでしょ。って言い聞かせてた。そんなしょっちゅう出てたって別に…ってひねくれてた。
いや、すごいわ。
24TVで実話を元にしたドラマの主演をした彼が、

「これがダメならもう2度と芝居はしない」

そんな覚悟を口にしていた。
私の印象だと彼はよく覚悟や決心を口にする。もうあとがないことを知っているから。そんな風に。でもその時ご一緒していたプロデゥーサーさんがそのご縁で今回こんな素晴らしい企画を持ってきてくださって、なんと15周年のタイミングにメンバーまで。もうこれだけで涙が出てくる。

 

そんな調子で毎週しっかりリアタイしましたが、いやはやなんて素晴らしいドラマなんでしょう。メンバー出るって言ったってどうせほんのちょっとでしょ…と思っていた私に言ってやりたい。
"出演" だよ!!!!"重要な役" だよ!!!!

 

萌えがたくさんあるドラマだったので(個人的に)キャラ別に語ろう。笑


まずはやっぱり、
・義賊3人 (ヒロシ, チカラ, スナオ)
あのポンコツっぷりを可愛いとは思いません。でもとてもとてもうざいと思わないんだから不思議。この3人本当にダメダメなのにそれぞれ個性を持っているからバランスがいい。ヒロシ氏のゼロを信じる強い想いチカラ氏のずるくて正直なところ、スナオ氏のバカで一生懸命なところ、全部が実はゼロを支えていたりするのかな。ブラックバイトなどで心が壊れて自殺を決意した3人があんなに一生懸命にまっすぐに生きている。それだけでなんか心が安心する。どうせ死ぬはずだったのに、やっぱり死にたくないって懸命に生きることをあきらめなかったシーンはゼロの凄さを照明させたけど、それは彼ら3人にもそんな素敵なベースがあったからだよって思っちゃう。


・標
多くは語らないキャラクターでしたが、ゼロに明らかな影響を与えた標。若くして革命を起こそうとしていた彼にはドリームキングダムにくるまでにどんなことがあったのか知りたかったのは本音。信用できる大人なんていないと言い切る彼に少し同じことを思った。最近の汚れた日本の情報社会に嫌気がさしてきて、尊敬してる親にさえもイライラしてたまらない私。でもそんな私は今誰のことも守れていない。UNCLEARな社会を嫌って変わってほしいと願いながらも、何も出来ないと思ってるし、何も守れていない。私だってその大嫌いな社会の一員なんだ。標もゼロに言われて何か心情に変化があったのかな。うん。あったと思う。そんな今、彼の今後も覗いてみたい。

最終回でサクラさんがよく持ってきてくれたメロンパンを食べながらちょっと人より頭の良い普通の中学生をしているシーンではなんだか心がポカポカした。

 

・セイギ
ドラマが始まってすぐからなんだか嫌な人で、ゼロには敵対していた小賢しい男。何かと突っかかってきて始めはめんどくさかったのだが、変化があったのは5話。身動きの取れなくなったゼロを殺そうとしていたのに、いざゼロが気を失ったらなんとこの人人工呼吸までしてゼロを救ってくれたのである。な、なんと…!!彼こそがツンデレですね。そのあとからはもうただのゼロファンにしか見えなくなってきましたもん。8話ではゼロのお人好しに付き合ってくれるお人好しで。6話で兄のサクラに命が1番大切だってこともわからないのかって説教された彼がそのあとあの危機的状況で人の命を救うってもう本当…成長…!!標との対決中も完全にゼロ応援してて、勝ったら勝ったで一言可愛げのある嫌み言っちゃってもう…!!本当セイギいいヤツ!!
(このドラマの会話すると絶対盛り上がるセイギ派かユウキ派かについてですが、正直私はユウキです。妹はセイギだそうで私たち姉妹もかなり盛り上がった。笑)
最終回で自分が残るって言ったセイギも本当愛おしい。それにゼロのトリックもあっさり見破っちゃって、でもそのやり方を否定しないでくれて、ゼロの生き方を尊重してくれて、ありがとう。(私は誰)
でもまだ多分若いから。我慢できなかったんだろうな。ユウキに教えてあげちゃうとこも可愛らしい。就職頑張れ!!

 

・ユウキ
7話でやっと探り出せたユウキという人。金が手に入らないのであれば死んでも構わないという覚悟を持った、器用で残酷な男。6話で標を殺そうとしたのにもかかわらず、最後にはあれは嘘だよと微笑むその顔は只者ではない。ただ一度、アンカーの下でゼロに「なんか怖いよ。」と言った彼の気持ちにはすごくすごく共感した。やっとこの主人公の恐ろしさを見つけてくれる人が現れた、と。正解なんてできるはずのない問題で、宣言通り正解してしまうそういう人間らしくないところ、すごく怖い。でもきっとそれがユウキの気持ちを変えたのかな。8話で急にゼロ派になったユウキ。今まで完璧だったゼロが失敗して動揺する彼を正気に戻らせたのは義賊の3人でも、敵でも、セイギでもなかった。7話でゼロが救った人が、8話でゼロを救った。1話からずっと冷静で、頭の回転が早くて、どこか小憎らしい彼が、必死になってあの盾を開けてゼロとセイギを迎え入れるシーンではかなり感動した。この人にはあの恐ろしいドリームキングダムで明らかに変化があったのだ。
最終回でまさかの在全グループに就職。さすがのメンタル。サンバカもびっくりの未来だったけど、もしかしてもしかして峰子にゼロのトリックを教えたくてだったのかなとか思っちゃうと辛い。ゼロはもちろん知られなくて良いと思ってたし、セイギだって今回は「オイお前!」って殴り込みに行きたい心をなんとか抑えたのに。あんなにスマートにネタバレしに行ったのがユウキだなんてなんだか胸熱。ゼロがわざと負けた事を黙ってるなんて悔しすぎたんだよね。見かけによらず意外と熱血なとこも好き。みんなゼロと出会った事で変わったんだな…ゼロとのあの地獄のような場所の想い出を抱えて生きていくんだなっ。。

 

ここからはメンバー3人!!!!

・カズヤ
怖かった。とても。メンバーの中でいち早く出演した人。ゼロの高校時代の友達で頭の良い人。本編で最初にでてきたあのケンカを止めるシーン。平和主義で少し頼りなさそうな笑顔とふわふわした空気がなんだかすごく優しくてほっとしたもののやっぱり違う。だって特別編のカズヤはプライドが高くて怒りっぽくて感情をコントール出来ない、弱い人。でも彼は確実に努力家で優秀ただ一度も、1番になれなかった。その彼がゼロと過ごした高校時代から、ドリームキングダムで再開するまでの10年間ずっと恨んできた、ある意味トラウマだった存在がゼロ。クゥオータージャンプでゼロを説得している時の表情の変化がとても不気味だった。恨みを露わにする顔から嬉しさを露わにする顔への移り変わりが繊細で怖い。主人公のゼロなんかよりずっとずっと人間らしくて、感情移入出来てしまう、小汚い人間。そうやって私もこの状況に立たされたらカズヤと同じ事をするんだろうと知ってまた辛くなる。だって私にもカズヤにとってゼロのような存在の人の顔が浮かんでくる。殺そうとしたのに自分を恨もうとしないゼロへの名前のつけられない感情が私を掴んで離さない。あぁ、この人は人の優しさに気づける優しい人で、ただとても恵まれなかった

 

・小太郎
この人はとっても脆かった。孤独を嫌というほど味わって、"友達" が何かを知らないかわいそうな人。確実に歪んでいるのに、自分が歪んでいる事に気づけない。誰も指摘してくれる人がいない。そしてその歪みを利用され捨てらてた1番可哀想で1番苦しい人。自由の国に憧れて、何もできなくて、誰も信じられなくて、"友情" が何よりも許せない。何も言わなくていい、ただ彼を優しく抱きしめてくれる人はいなかったのだろうか。恨みに恨んだ人たちを忘れずに記したお腹の文字を彼は消せるのだろうか。彼はきっと1人で這いつくばって生きていけるくらいにほんの少しだけ強かった。苦しくても、義賊の3人のように、自殺に踏み切ることなく、1人で生きてこれたのだから。でもそこが彼をここまで孤独にさせてしまったのだとしたら、強く生きることは間違っていたということだろうか。ただただ弱く、自殺しようとして、誰かに助けられて、友情を知り、生きていく、そんな人生にただ憧れる。きっと彼は強い仮面をかぶった脆くてとてもアンラッキーな人。そんな彼がどうか誰にも負けずに生きていけますように。

 

・ミツル
さて、問題はこの人ですよね。最終回直前まで焦らして焦らして予告編に登場したミツル。あの悶々とした1週間、今思えば楽しかったな。ゼロの過去を知る人はカズヤだけなのかと思えば、そんなわけはなかったですね。あんなに優秀なのに、そのへんの塾講師だなんておかしいと思ってたけどやっぱり彼の生き方を変えた人がいたんですね。はい。そのミツルというキーパーソンを加藤シゲアキ大親友&永遠のシンメ小山慶一郎にやらせるんだから日テレさんもわかってますわ。
本編では完全にマリオでいうピーチポジションで微笑ましかった。ミツル!あんたは愛されてるね!
4年という月日が経った今でもゼロを許せていないのかもしれないと苦い笑顔を見せた彼だけど、正直まぁ許せるわけないよな。彼は心にも体にも傷を負ったんだ。この人はとっても純粋で普通の人。プロのカメラマンになれるような素質があるのかはわからないけれど、賞をとって浮かれちゃう気持ちも、プロポーズが成功して幸せいっぱいになるのも、それで少し周りが見れなくなるのもなんとなく普通。そりゃ人間そんぐらいウハウハするよなって。そこでそれら全部が散っていったら誰かのせいにもしたくなるし、実際ゼロが黙ってた事は褒められた事じゃない。メグミちゃんの笑顔が撮りたくて始めたカメラで、自分よりも良いと他人に評価されたものを撮ったヤツが大親だなんて、そりゃ責めたくもなる。これが命に関わる事故に結びついたりしないで、よくある水の掛け合い的なのでお互い言いたい事ぶつけ合うだけなら、2人はもっともっと違う未来を歩めたのかな、なんてタラレバも言いたくなるわ。。

 

以上!!

 

宇海零 (ゼロ) --- 加藤シゲアキ サン

末崎セイギ --- 間宮祥太朗 サン

氷川ユウキ --- 小関裕太 サン

真鍋チカラ --- 加藤諒 サン

佐島ヒロシ --- 岡山天音 サン

早乙女スナオ --- 杉野遥亮 サン

 

スタメンはこれから私の贔屓な俳優さんに仲間入りです。笑

現場ではNEWSのLIVEを見に来てくれたとか、昔共演した話とか、チャンカパーナの振り付け教えてあげたとか、カメラの話で盛り上がったとか、梅干しが好評だったとか、元々著書を読んでくれてた人がいるとか、今では下の名前で呼ぶほど仲良くなったとか、そんな嬉しい話をたくさん聞けてもう幸せです。DVDにメイキングとか特典とか若い男性が裏で盛り上がってるところが見れるっていうならいくら払ってでも買いますんで!!おなしゃす!!笑

 

日テレさん、関わっていたスタッフのみなさんに本当に感謝を伝えたい。
この約2ヶ月間、とっても幸せでした。冗談じゃなく1週間が早かった。大好きなドラマがあるってだけでこんなに毎日が楽しくなるんだって初めてしれました。機会があれば漫画も読んでみようっと!
なんだかもうゼロなしで生活していける自信がないくらい好き。笑
できればまた次の機会に、シゲさんが "主演" をやらせていただけたら幸いです…!